サイレントヒル(SILENT HILL)は、コナミから発売されたホラーゲーム。また、そのゲーム内に登場する架空のゴーストタウン。直訳すると「静かな丘」となることから、ファンの間では「静岡」などと略される事がある。その他には『サイヒル』『SH』など。ジャンルはホラーアドベンチャー。
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シリーズ自体はあくまで日本製であるが(『ZERO』と『HOMECOMING』を除く)、任天堂の『メトロイド』シリーズやテクモの『忍者龍剣伝』シリーズ同様、本山である日本国内よりも国外での方が圧倒的に人気が高い
アメリカの北東部にある田舎町サイレントヒルが舞台である。閑静な美しい観光地であったが、今では人気のないゴーストタウンと化している。白く霧に閉ざされた町は不可思議な力を持っており、そこかしこを得体の知れない異形の生物が徘徊する異世界へと人を引き込む事がある。
サイレントヒルは、時に血や錆にまみれた「裏世界」へと変貌することがあり、主人公たちは「表世界」と「裏世界」を行き来しながら目的を達成することになる。「表世界」も本来のサイレントヒルであるとは限らず、大抵は町の一部、あるいは町の全体が異世界と化し、異形が徘徊している。しかし町に入った人間が全て異世界に引き込まれるわけではなく、『2』では一部の人間以外にはごく普通の寂れた街に見えている。
本シリーズは、舞台こそアメリカであるものの、バイオハザードシリーズのような西洋ホラーというより、懐中電灯を使用した限られた視界、陰鬱とした空気などジャパニーズホラー風な演出が多く使用されている。本シリーズに登場する「裏世界」は極めておぞましくグロテスクで、ホラーに明るい人からはホラーゲーム屈指の恐怖世界と評価される事がある。アメリカの大手ゲームサイト、GameTrailers.comが選んだ「最も怖いホラーゲームランキング」では1位を獲得している。
ハリー・メイソンは、休暇で娘のシェリルと共に自動車でサイレントヒルに向かっていた。しかし真夜中の道路で、横切る少女に驚き運転を誤ってしまう。気がつくとシェリルは行方不明になっていた。ハリーはシェリルを捜すため、サイレントヒルの町中を探し回ることになる。
主な登場人物
ハリー・メイソン
本作の主人公。職業はライター。妻に先立たれ、唯一の家族である養女のシェリルを溺愛している。消えたシェリルの姿を求めて、町中を探し回ることになる。「ハリー」という名はペンネームで、本名は「ハロルド」。
シェリル・メイソン
ハリーの養女。赤子の頃、ハイウェイ脇に捨てられていたところを、メイソン夫妻に拾われた。サイレントヒルへの旅行は彼女が提案した。
シビル・ベネット
サイレントヒルの隣町から来た警察官。街の異変に気づき、ハリーとともに脱出を試みる。ストーリーの分岐次第では町から生還するものの、『1』の続編である『3』では彼女のことに一切触れられておらず、その後の生死は不明[2]。映画にも登場する。
ダリア・ギレスピー
教会で出会う中年の女性。が、老婆のようにやつれきっている。シビル同様、映画にも登場するが、設定が異なる。
マイケル・カウフマン
サイレントヒルにあるアルケミラ病院の院長。
リサ・ガーランド
アルケミラ病院に勤める看護婦。
アレッサ・ギレスピー
ハリーの前に何度も現れる少女。容姿はシェリルと似ている。
ジョディ・メイソン
ハリーの妻。当初名前は不明だったが、ノベル版で名前が明らかになった。
登場するクリーチャー
『1』のクリーチャーは、アレッサの憎しみの対象がサイレントヒルの力により具現化したものである。
グローナー
サイレントヒルの街中を徘徊する犬型クリーチャー。飛び掛かって噛み付いてくる。
エア・スクリーマー
サイレントヒルの街中を低空で飛び回る翼竜型クリーチャー。空中から蹴りや嘴で襲い掛かってくる。難易度によっては、他のエア・スクリーマーを呼ぶこともある大型の個体が出現する。
マンブラー
小学校などに出現する小柄な人型クリーチャー。両腕の鋭い爪で攻撃してくる。海外版では「グレイチャイルド」というデザインの違うクリーチャーで登場する。元々はこちらが採用されるはずだったが、日本版では倫理会の審査時に没にされたので差し替えられた。
ラーバル・ストーカー
小学校に出現する子供の影。子供がはしゃぐような鳴き声を発する。攻撃してこないが、こちらの攻撃が当たることもない。
ストーカー
ラーバル・ストーカーが成長し、やや大きくなった影。ラーバル・ストーカーと違って普通に攻撃してくるが、こちらの攻撃も当たる。行動や攻撃パターンはマンブラーに似ている。
クリーパー
屋内に出現する虫型クリーチャー。素早く動き回って足に噛み付いてくる。
パペット・ナース
パペット・ドクター
ヒルのようなクリーチャーに寄生されたように見える、常に前傾姿勢のまま項垂れている看護婦及び医師。病院などに出現し、手に持ったメスで襲い掛かってくる。パペット・ナースの場合、制服の色が青と緑で異なる個体が居る。
ブラッドサッカー
病院のとある部屋のみに出現する触手型クリーチャー。その場から動くことはないが、近付くと吸血攻撃でアイテム入手を妨害する。攻撃は当たるが決して倒すことはできない。
ロンパー
サイレントヒルの街中を徘徊している猿型クリーチャー。猿のような鳴き声を発する。口から触手のようなものが垂れており、飛び掛かって押し倒し、吸血してくる。
ワーム・ヘッド
裏世界のサイレントヒルを徘徊しているグローナーの強化版。頭部が触手の塊のようになっている。
ナイト・フラッター
裏世界のサイレントヒルを低空で飛び回っているエア・スクリーマーの強化版。頭部が触手の塊のようになっている。エア・スクリーマー同様、難易度によっては別のナイト・フラッターを呼ぶこともある大型の個体が出現する。
ハングド・スクラッチャー
下水道に出現する、トカゲのような姿をしたマンブラーの亜種。天井や水中などから長い腕と鋭い爪で奇襲攻撃を仕掛けてくる。
スプリット・ヘッド
裏世界の小学校の地下で戦う巨大なトカゲ型クリーチャー。頭部は縦二つに割れる巨大な口となっており、それでハリー丸呑みにしようとする。
ツイン・フィーラー
裏世界の繁華街で戦う巨大な芋虫型クリーチャー。砂地の地面を潜って移動し、ハリーの足元に出現して奇襲攻撃を仕掛けてくる。
フロート・スティンガー
繁華街のビルの屋上で戦う巨大な蛾型クリーチャー。空中を飛び回って毒液を一定範囲に撒き散らす。
インキュベーター
神を体内に秘め、魔力を宿したアレッサ。白い衣を身に纏っている。周囲にバリアを張っているため近づくことはできない。青色の雷をハリー目掛けて落としてくる。
インキュバス
アレッサの体内から覚醒した神。しかしその名前は悪魔を意味する。誕生の直前でカウフマンが赤い液体(アグラオフォティス)を撒いた影響により、ダリアがイメージした妄想に近い神が投影された姿。飛行しているため鈍器系の武器でダメージを与えることはできない。赤色の雷をハリー目掛けて落としてくる。『4』で登場するジャスパー・ゲインはなぜかこのインキュバスのイラストがプリントされたシャツを着ている。
登場する武器
ハンドガン
速射性はあるが、威力は弱い。構えながらの移動も可能。
ショットガン
速射性は劣っているが、至近距離では絶大な威力を発揮。逆に対象物から離れるほど威力が減少する。構えながらの移動も可能。
狩猟用ライフル
速射性はまるでない。そのかわり対象との距離に関わりなく、威力は絶大。構えながらの移動はできない。
ハイパーブラスター
隠しアイテム「チャネリングストーン」を特定の場所で使用することによって発生するUFOエンディングの後、次回のプレイから出現する隠し武器。元ネタはコナミが発売の周辺機器。敵を捕捉するレーザーポインターが付いており、弾数制限も無い。レーザーポインターの色によって威力が変化する。クリアするごとに難易度が勝手に上がってしまう本作では非常に便利だが、使うとクリア後の評価が下がってしまうのが難点。
調理用ナイフ
ハリーが最初に入手する打撃武器。非常にリーチが短く、威力も低めだが構えながらの移動が可能。しかし鉄パイプがすぐに入手できるので、使用頻度は至って低い。
鉄パイプ
路地裏に落ちていた鉄パイプ。威力は低いがリーチが長く、序盤では使い勝手が良い。攻撃はややスキが大きいので、動作の速い相手には対応が難しい。
ハンマー
非常時に使用されるハンマー。威力は通常プレイで入手できる打撃武器の中では最大。しかし構えたままの移動はできず、相手との間合いを計らなければ攻撃は困難。
斧
片手で扱える手斧。威力はハンマーより劣るが、構えながらの移動が可能。リーチもそこそこあるため、使い勝手は非常に良い。
チェーンソー
どのエンディングでもいいので、クリアを1回すると出現する隠し武器。構えるとスイッチが入り、しばらく作動状態になる。この間は攻撃が発生しており、相手にぶつかっていけばダメージを与える事ができる。構えながらの移動も可。ただし入手するにはガソリンが必要。
小型削岩機
グッドエンディング以上でクリアすると出現する隠し武器。こちらも構え状態でスイッチが入るが、移動はできない。威力もリーチもチェーンソーより劣る。やはり入手にはガソリンが必要。
日本刀
バッド、グッドの両方のエンディングを発生させた後に出現。威力は全武器の中で最大。しかし構えたままの移動は不可。前に滑り込んで攻撃するので、相手との間合いをしっかり計りたい。
ガソリン
グッド+でクリアすると出現。チェーンソー、小型削岩機を起動させる燃料。これを所持していなければ、前述の武器は入手できない。しかも1つしかないので、どちらを使用するか考慮する必要がある。
チャネリングストーン
グッド+でクリアすると出現。青い宝石。特定の場所で使用するとUFOが出現するイベントが発生。最終的にはUFOエンディングでクリアになってしまう。UFOエンディングは本筋とはかけ離れた、別な意味で異常な雰囲気を醸し出している。
PlayStationで発売されたシリーズ1作目(以下、当項目に限り本編と表記)のストーリーがノベルゲーム化されたのが本作である。しかし、ノベルゲームとしての出来は今一つであり、サイレントヒル公式ポータルサイトにも本作の情報は一切掲載されていない。ゲームの進め方によっては本編と全く異なる展開となる為、本編との整合性はあまり気にするべきではない。
本作のテキストは盛り上がりに欠け、非常に淡白な印象を受けるとの声もある。物語の主軸たる「ハリー編」においては『サイレントヒル』本編のストーリーの概要をなぞることは出来るが、独特の世界観を表現しきれているとは言い難い。それ故に、本作は『サイレントヒル』本編を既にクリアしたプレイヤーを対象にしているとも言える。
ゲーム中の要所にミニゲームが設置されており、サウンドノベルながら本編の謎解きの要素を楽しめる作りとなっている。本作の為に幾つかのCG、ムービーが用意されており一定の評価を得ている。
本作品に用意された各シナリオをクリアすることで「デジタルトレーディングカード(全32種)」を入手する事ができる。ただし、後述の理由によりプレイすることが不可能な「少年編」においてのみ入手可能なカードが存在する為、これを全てそろえる事はいまのところ不可能である。
主な登場人物
アンディ
「少年編」の主人公。本編では登場しないキャラクターで、本作におけるオリジナルキャラクターとなる。本編の主人公であるハリー・メイソン宅の隣家に住んでおり、シェリルと同じ学校に通う同級生。7歳。彼のささやかな願いは、シェリルと友達になる事。しかし、彼もサイレントヒルの悲劇に巻き込まれていく運命にあった。
※その他の登場人物は本編に準ずる。
「少年編」について
本作で用意されているメインシナリオは、「ハリー編」「シビル編」の2つだが、モバイルアダプタGBを使用しデータをダウンロードする事で、第3のメインシナリオである「少年編」を楽しむ事ができた。しかし、モバイルアダプタGBが普及しなかった事や、さらにはモバイルアダプタGBに関するサービスの全てが2002年12月14日に終了している事などから、この「少年編」の詳細を知る人は少ない。「少年編」は春・夏・秋・冬の4部構成で、各季節ごとに季刊配信されていた。「少年編」では、「ハリー編」「シビル編」での伏線が明らかにされたり、語り尽くせなかったエピソードなどが収録されていた為、「少年編」がプレイできない現在において本作はあまりにも中途半端な内容と化してしまった。